オヤのきもち、コのきもち

9歳と6歳の兄弟との毎日を、記録していきます。ときどき、親業。たいてい、失敗。そんな毎日。

【実録hintゼミ】イノベーション実習3~ユーザーに共感する

前回考えだしたアイディアシートをもとに、計7名の子育て中のママにCPF(顧客課題FIT)インタビューを行います。

 

順番は前後しますが、アイディアシートを考えるにあたって、実際にどんな人がこのサービスを利用するか、事業者の視点ではなくユーザー視点に一度切り替え、以下を丁寧にワークシートに落としていきました。

 

・ユーザーのペルソナ

インサイト(自覚していない潜在的な欲求)

インサイトを満たす代替品の洗い出し

 

CPFインタビューの時もそうですが、イノベーション実習では頻繁に「事業主の視点」と「ユーザー視点」の切り替えが必要だな、と感じます。そして、ついつい、「事業主の視点」でサービスや課題点を考えてしまいがち。

 

私もことあるごとに斉藤先生からアドバイスをいただいてしまいます。。。

 

ビジネスバーソンは、一般的に先を急ぎすぎます。具体的なサービスや価格などを考える前に、完全に顧客視点になりきって、その体験を想像し、どういう障害があるか、その特に(情報接点を意識しながら) どんなサポートがあるとすばらしい解決策になるかを考えたいです。

 

顧客視点になりきる、難しいです><

 

 

 

話がそれました。

 

 

CPFインタビューを行う目的は3つ

・製品リスク「その課題は本当に存在するか?」を確かめる

・顧客リスク「誰が困っているのか?=そのサービスを使うか?」を確かめる

・市場リスク「競合(既存の代替品)は何か?満たしていないことはあるか?」を確かめる

です。

 

自分が考えた「課題」は本当に正しいか?を確かめるのが主目的であり、「アイディア」についての意見をもらうのはその次、というのがポイント。アイディアの精度はこれから練るので、まずは顧客の課題の存在と本質を確かめる、というステップです。「そもそも、お客さんにその課題はあるのか?」を確かめるステップになります。

 

ここがポイントで、どうしても自分の考えたアイディアについて聞きたくなってしまうのですが(いわばアイディアへの親心)、そうではなく「課題」を掘り下げる。私も最初、出したアイディアについてヒアリングをするのだ!と盛大に勘違いし、ヒアリングシートを作成していたのですが、斉藤先生にアドバイスいただいて気づきました。。。

 

 

そうして臨んだインタビューの結果以下のことがみえてきました。

・専門家への相談と、ネイルをしたい人は課題がことなるのでどっちつかずになりそう

・専門家の相談ではなくても、たわいのない話をするだけで十分という声多数

・とにかく子供と二人きりになりたくない&誰かと話したいニーズはある

・ママだってきれいになりたい!という気持ちは強い(がまず育児が落ち着いてから)

→「誰かと話せる&子供とのお出かけでリフレッシュして、かつ家でもうれしいお土産がある」というフレームはいかせるので、ネイル以外の方向性でも考えてみる価値はあるかなと。ただし、値段は相当安くしないとだめ(2000円託児付きみたいに)なので知恵の絞りどころ。。。ママサークルなどでもいろいろ実施されているので競合もたくさんいそうです。

 

また、話を聞いていくうちに「寝れないのが一番つらい」「夜間がつらい」という声が圧倒的。一人のママが「海外ではナイトナニー(夜間のベビーシッター)というのがあり、一部の人は使っている」との情報を。

 

さっそく調べてみました。

 

裕福層やバリバリ仕事をこなすタイプの女性に利用されている様子。日本ではシッターマッチングサイト「キッズライン」で夜間OKの方の登録はあるものの、他社での「ナイトナニー」としてのパッケージ商品は見つけられませんでした。(もしかしたらあるのかな)

 

お!

 

これはチャンスかも!

 

と、いうのも「海外にはあって日本に導入されていないもの」はイノベーションのチャンスがある!というのを習っていたので。ナイトナニーについては海外のサイトしか情報がなかったのですが、調べてみると「タリーと私の秘密の時間」という映画に出てくるらしく、さっそくTUTAYAでレンタル。

 

タリーと私の秘密の時間」2018年公開

ジェイソン・ライトマン監督、シャーリーズ・セロン主演。「人に頼れない」完璧主義で3人の育児中の主婦が、若きナイトシッターとの交流によって心と体を回復していく。だけどそのシッターには秘密があって。。。というお話し。

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18キロ太っても目元が美しいセロン

この映画のために18キロ太ったシャーリーズ・セロンが魅せる「母親が抱える育児の孤独と疲労」に胸を締めつけられる序盤。すっかり忘れていた夜間授乳のつらさがフラッシュバックして、「うううう~~~~わかるうう~~~~」と、途中苦しくなりましたよ。そーだよなあ、これが一番つらかったなあ。

 

加えて夫は朝まで寝てたり(ホルモンの関係で仕方がないとは知っているがせめて起きる努力はしてほしいよね)、おむつ替えやミルクなど「母親じゃなくてもできること」を全然やらなかったり、冷凍食品しか出せないくらい疲労困憊しているのに嫌味を言ったり。。。う~ん、海外でも共通なのですね、この辺は。

 

でもでも、夫は夫で自分なりに妻の健康には気を使っていて。育児には前向きだし、決して「何でもお任せ」がいいとは思っていない。だけど、どこまでやるべきかを分かっていない。

・パートナーの状況や自分ができることの理解が不足している。

・お互いがお互いの状況や理解、キモチをうまく共有できていない。

のが原因かな。そういえば私もよく「もう無理!外で息抜きさせて!!!」と旦那に爆発してたなあ、と思い返しながら観ていました。

 

この「『できること、してほしいこと』と『お互いの状況』の理解不足」が「課題」なのでは???夫婦でスムーズにコミュニケーションできて、一緒に夜間授乳や育児を乗り越える何かアイディアはないかな?できれば、楽しく、前向きに!

 

と、新たな「課題」に、ピボット(方向性やアイディアを微調整する、方向転換すること)するかどうか迷ってぐるぐる。

 

ナイトナニーを日本に導入する!というアイディアにするのもありだと思いますが、シッター文化が浸透している海外でも、料金が高いナイトナニーは「気楽に使えるサービス」ではないみたい。誰もが気軽に使えるアイディアを考えたほうがいいのかも。いくら共働き夫婦が増えると言っても、一晩に2万以上もかかるサービスを毎日使えるのはごく一部の人しかいないはず。私が目指したいのはそこかなあ?

 

な~んて、悩みながら進む感じがずっと続いています。起業家の人はこれをもとにご飯を食べているんだから本当にすごいなあ。。。

 

 

(あ、映画は普通におすすめです。育児がどんなに大変か、世の旦那さまやこれからママになる人は観ておいて損なしです!)

 

 

続きます。